前回の記事で、マイナンバーカードをICカードリーダーで真贋鑑定する方法を紹介しましたが、8月20日にデジタル庁からマイナンバーカードの対面確認を簡単に行えるスマートフォンアプリ「マイナンバーカード対面確認アプリ」がリリースされました!
こちらの動画でも紹介していますが、マイナンバーカードは様々な行政手続きやサービスで利用される重要な身分証明書です。しかし、その一方で、偽造やなりすましなどの不正利用のリスクが今年話題になりました。前回の紹介時点では、公式のアプリを使った方法はパソコンのみの対応でしたが、より手軽確認できる方法として今回のスマホ版がリリースされたことでより気軽に確認ができるようになりました。
対面確認アプリの概要と目的
なぜ対面確認アプリが必要なのか?
従来のマイナンバーカードの対面確認は、窓口での目視確認が主流でした。しかし、この方法では偽造カードを見抜くのが難しいなどの課題がありました。そこで、多くの人がすでに持っているスマホで確認できる方法として、今回の対面確認アプリが開発されました。
アプリの活用場面
このアプリは、以下のような本人確認を必要とする場面で活用されることが想定されています。
- 各種行政手続き
- 金融機関:口座開設、ローン申し込み、保険契約など
- 民間サービス:携帯電話契約、レンタルサービス、買取サービスなど
利用者にとってのメリット
対面確認アプリを利用することで、以下のようなメリットがあります。
- 本人確認の簡素化:スマートフォンをかざすだけで、簡単に本人確認が完了します
- セキュリティ向上:偽造が困難なIDチップを使って、偽造カードを検知し、不正利用を防止します
- 時間と場所を選ばない:24時間365日、オフラインでも可能なので、どこでも本人確認が可能です
- カードさえあればOK:暗証番号は必要ないので、カードさえあればすぐに確認可能
アプリの使い方
1. アプリのダウンロード
App StoreまたはGoogle Playストアから「マイナンバーカード対面確認アプリ」を検索し、ダウンロードします。
2. 利用開始
使い方は非常に簡単で、アプリを起動したら

①「はじめる」をタップ
②「OK(カメラのアクセス許可」をタップ
③マイナンバーカードの表面をカメラで映す

④「読み取り開始」をタップ
⑤マイナンバーカードにスマホをかざします

以上の5つの操作だけで完了します。
3. 本人確認の実行
読み取りが完了すると、カード表面とICチップに内蔵された情報が一致しているか確認できるように表示されます。実際の偽造マイナンバーカードのほとんどはICチップを内蔵されていないため、読み取りができない時点で見破れます。

仮に他人の本物のマイナンバーカードの表面を加工して、なりすましたい人物の情報に書き換えたカードを使用した場合、上記の情報が一致しないのでなりすましを防止できます。
注意点
- アプリの利用には、マイナンバーカードの読み取りに対応するスマートフォンが必要です。
※iPhoneは、iPhone7以降でiOS16以上。Android11以上でNFC対応のスマホになります。 - 本人確認が完了するまで、マイナンバーカードとスマートフォンを動かさないでください。
よくある質問
Q: アプリの利用料金は?
A: 無料です。
Q: 対応しているスマートフォンは?
A: NFC対応のiOS 16以上、Android 11以上のスマートフォンに対応しています。
Q: 読み取りに失敗する場合は?
A: マイナンバーカードのICチップまたはスマホが故障している。そして偽造マイナンバーカードの可能性が考えられます。読み取りができない場合、まずはご自身のマイナンバーカードが読み取れるか確認して、問題がなければ相手のマイナンバーカードの故障または偽造マイナンバーカードの可能性がありますので、慎重に対応しましょう。
今後の展望
すでに健康保険証や運転免許証のマイナンバーカードへの統合が予定されていますが、各種国家資格の情報もマイナンバーカードに格納される予定と発表されています。一つのカードで様々なことが確認できるようになると思われます。
従来はパソコンを使わなければできなかったことが、スマホでできるようになったことで敷居がかなり下がりました。お仕事でお使いの方はもちろん、個人間の取引などでも本人確認がより簡単に行えるようになると思われます。
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