Windows 11 非対応PCでもインストールできる? 検証と考察
先日、Windows 11 のシステム要件を満たしていないパソコンでも、クリーンインストールすることで Windows 11 がインストールできてしまうという事例について記事を書きました。今回は、実際にどの程度古いパソコンでインストールできるのか、検証してみました。
検証結果:第6世代が限界か⁉
検証の結果、残念ながら第6世代以前の CPU を搭載したパソコンでは、Windows 11 をインストールすることができませんでした。第6世代以降の Core i5 や i7 などの高性能な CPU を搭載したパソコンであれば、インストールが可能であることが確認できました。本来なら第8世代以降のCPUを搭載している必要がありますが、実際にインストールが可能なことが確認できました。
クリーンインストール時に「最小要件を満たしていない」と表示された機種
- Panasonic CF-SX3(Core i5 第4世代)
- Panasonic CF-NX4(Core i5 第5世代)
- 富士通 ESPRIMO D583/KX(Celeron 第4.5世代)
クリーンインストールが問題なく完了した機種
- 富士通 ESPRIMO D556/P(Corei5 第6世代)
- DELL Vostro15-3568(Core i3 第7世代)
※同機種がインストールできると保証するものではありません。
高性能なのにサポート終了? ユーザーの不満
第6世代や第7世代の Core i5 や i7 といった高性能な CPU を搭載したパソコンは、Windows 11 の要件とされている第8世代の Celeron などのローエンド CPU を搭載したパソコンよりも、快適に動作することが期待できます。にもかかわらず、OS のサポート終了によってパソコンが使えなくなってしまうことに、納得がいかないユーザーも多いのではないでしょうか。
なぜこのような事態に? 背景を探る
なぜこのような事態が起こるのでしょうか。その背景には、いくつかの要因が考えられます。
Microsoft のビジネス戦略:Microsoft はビジネス用パソコン市場をほぼ独占しており、企業ユーザーからの安定した収益を確保するために、一定の買い替え需要を喚起する必要があると考えられます。
ハードウェアメーカーへの配慮:Intel などの半導体メーカーや、DELL、HP などのパソコンメーカーは、新しい CPU やパソコンの販売を促進するために、OS の要件変更を歓迎している可能性があります。
Chrome OS へのユーザー流出防止:Windows 10 のサポート終了によって、一部のユーザーが Chrome OS 搭載のパソコンに乗り換える可能性があります。Microsoft は、このようなユーザー流出を防ぐために、実質的な要件を緩和しているのかもしれません。
物価高の中、自己責任での対応も選択肢に
物価高が続く中、パソコンの買い替えは大きな負担となります。ある程度の知識がある方は、自己責任にはなりますが、Windows 11 をクリーンインストールするという選択肢も検討できるでしょう。ただし、サポート対象外となるため、セキュリティリスクや不具合が生じる可能性があることを十分に理解した上で、慎重に判断する必要があります。
まとめ
Windows 11 のシステム要件は、ユーザーにとって厳しいものとなっています。しかし、その背景には、Microsoft やハードウェアメーカーの思惑が複雑に絡み合っていると考えられます。
古いパソコンを Windows 11 で使い続けたいという方は、自己責任にはなりますが、クリーンインストールに挑戦してみるのも一つの方法です。ただし、セキュリティリスクや不具合が生じる可能性があることを十分に理解した上で、慎重に判断するようにしましょう。
今後も、Windows 11 の動向や、古いパソコンの活用方法について、情報を発信していきます。
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